不動産は現金とは異なり物理的にわけることが難しいので、兄弟で共有して相続することがあります。
このような共有の不動産はどのように売却すれば、トラブルを防げるのでしょうか?
そこで今回は不動産を相続するご予定がある方に向けて、兄弟で不動産を売却する場合の注意点やトラブル例についてご紹介いたします。
不動産を売却するなら兄弟で土地を分割するのがおすすめ!その方法は?
相続した土地を二人以上で共有したままにすると、将来的には子どもや孫を巻き込んで雪だるま式に相続者が増えてしまい、人数を把握しきれなくなってしまいます。
遺産を売却するためには相続者全員の同意が必要になるため、手続きを煩雑にしないためにも、次の方法で土地を兄弟間でわけることをおすすめします。
●換価分割:遺産を売って得た現金を分割する方法
●代償分割:相続人の間で生じる遺産の差額を現金で調整する方法
●分筆による分割:土地そのものをわける方法
●土地をそのままの形で遺産を分割:土地を相続する人とそのほかの遺産を相続する人にわける方法
上記に挙げた4つの方法でも分割が決まらない場合は、共有分割といわれる明確な分割を先送りにし、後日改めて遺産分割協議をおこなう方法もあります。
兄弟で不動産を売却する際の注意点
相続者の間で売却額の予測に差があると、人によっては相続額が見込みよりも少なくなってしまうことがあります。
予想よりも低い相続になることを避けるためにも最低売却価格を決めておき、全員で金額を共有するようにしましょう。
また共有する不動産を売却して現金を再分配する際は、税金が発生する可能性を考慮して、すべての相続人の同意をもらうことも大切です。
兄弟で相続した不動産を売却する際に起こりうるトラブル例
遺産を相続すると、兄弟間で次のようなトラブルが発生することがあります。
●遺言書の内容が不公平だった
●故人から財産を生前に受け取っている兄弟がいることが発覚した
●親の介護に参加していない兄弟も平等に遺産が分割されることに不満がある
これらのトラブル例は兄弟だけでの解決も難しいので、早めに弁護士や税理士などの専門家に相談し、スムーズな解決につなげましょう。