「不動産を売却したいけれど、その不動産の名義が故人の名義だった」というケースは意外と少なくありません。
当然ながら故人が手続きできるわけもありませんので、売却するには正しい対応が必要です。
ここでは故人名義の不動産が売却できるのか、という疑問に回答したうえで、その方法や手続きも解説します。
故人名義の不動産は方法を間違えなければ売却できる!
故人名義の不動産を売却できるかどうか、それを結論から述べると「そのままの状態では売却できないが、方法を間違えずきちんと手続きすれば売却できる」といったところです。
先ほど述べたとおり、故人が手続きできるわけはありませんから、それを別の人がやるための方法を選び、そのための手続きを済ませることが必要となります。
それをこれから説明していきましょう。
故人名義の不動産を売却するためにとるべき方法とは?
故人名義の不動産を売却するためにとるべき方法として挙げられるのは「その不動産を相続して、相続した人の名義に変更してから売却依頼をする」という方法です。
他人(この場合は故人)名義の土地を許可なく第三者が売却することはできないというルールがあるので、いきなり不動産業者に売却のための仲介を依頼しても、名義の問題がクリアになっていなければどうしようもないわけです。
というわけでここからは、名義変更の手続きの流れについて解説します。
故人名義の不動産を売却するための手続きの流れとは?
故人名義の不動産を売却するためには、その不動産を相続した人が相続登記による名義変更をする必要があります。
その流れはざっと以下のとおり。
●相続人全員で遺産分割協議をし、不動産相続をする人を決める
●不動産相続をする人が決まったら、司法書士などの専門家に依頼して相続登記による名義変更の手続きをしてもらう、その際には戸籍謄本や登記簿謄本、印紙代、登記費用、司法書士報酬などが必要
●不動産の名義変更が完了すれば、一般的な不動産と同様に売却をすることが可能になる
不動産業者によっては、不動産を相続する人が決まった時点でその後のサポート(司法書士の紹介や手続きのアドバイスなど)をしてくれるところも多いので「自分が不動産相続をすることに決まった」という段階で相談してみるのもいいでしょう。