土地を売却するときに珍しい例、トラブルになりやすい例のひとつとして、その土地に井戸があるというケースがあります。
売却しようと思った土地に、もしも井戸があった場合にはどうしたらよいのでしょうか。
適切な対処法や撤去の費用についても触れていきますのでぜひ参考にしてみてください。
土地の売却において井戸がある場合にはどうするのが正しい?
もしも売却しようとする土地に使っていない井戸があった場合、事故やトラブルを防ぐため井戸をそのままでは売却せず、埋めるのが一般的です。
ただ、水道管が設置された今ではほとんど不要なものとなった井戸ですが、昔は貴重な水を汲み上げる大切な設備だったため、埋め戻しをされないまま残っている井戸も少なくないと言われています。
井戸のある土地は売却する前に埋め戻す必要がありますが、その場合、地域によってはお祓いをしなければならないところもあるため、きちんと調べてから埋め戻す手配をしましょう。
井戸がある土地を売却する場合に売主の責任が問われるのはどんなケース?
井戸がある土地を売却する場合、危険性や衛生面を考慮し売主が埋め戻す必要があります。
もしも井戸の存在に気付かずにそのまま売却してしまい、あとで買主が井戸の存在に気付いた場合、瑕疵担保責任が売主に問われるケースがあります。
買主が、井戸があることに気付いてから1年以内で、売買契約をしてから10年以内であれば、売主に瑕疵担保責任を問うことが可能です。
井戸がある土地を売却する前に井戸を撤去・解体する場合の金額について
もしも売却したい土地に井戸があった場合には、速やかに撤去する必要があります。
井戸だったら自分で土をかけて埋めてしまえばよいと考える人もいるかもしれませんが、井戸をすべて掘り起こして撤去するのは一般の人に簡単にできるものではありません。
この場合は専門的な知識を持つ業者に撤去の依頼をするようにしましょう。
井戸を撤去、解体するための費用は、現場の様子や業者によって異なりますが、一般的には10万円前後かかります。
もしも井戸の撤去をする前にお祓いが必要な地域である場合は、お祓いが済んでから撤去工事をおこなうという業者もあります。
この場合は、撤去する前に神社やお寺に井戸のお祓いを依頼しましょう。
お払いの費用としても数万円が必要になると考えておくとよいかもしれません。