今回は「すでにシロアリ被害が発生している不動産の売却」について解説します。
シロアリ被害が発生している不動産を売却する方法にはどんなものがあるのか、シロアリ被害が発生していてもうまく売却するためのコツはあるのか、それらについて解説していきます。
すでにシロアリ被害が出ている不動産を売却する方法とは?
すでにシロアリ被害が出てしまっている不動産を売却する方法としては、以下の3つが挙げられます。
●1.現状のまま売却:もっとも手軽な売却方法ではあるが、シロアリ被害の度合いによっては、買主に相場より安い値段を提示される可能性も高い
ちなみにシロアリ被害があることを隠して売却するのは絶対に禁物であり、隠してあとから発覚した場合にもその責任を負う必要があります。
●2.シロアリ被害がある部分の修繕をして売却:「シロアリ被害があるのは一部の柱や梁程度」など、シロアリ被害が比較的軽微であればもっともおすすめしたい売却方法
ただし修繕に費用がかかりすぎるような状況では、本末転倒になりかねないので注意が必要です。
●3.建物を解体して更地にしてから売却:シロアリ被害がひどくても、その建物自体をなくすため「一般的な土地売買の相場」で売却できるのがメリット。
ただし更地は固定資産税が高くつくので、長く売れないと負担になるかもしれないという側面もあります。
シロアリ被害のある不動産をうまく売却するためのコツと流れとは
シロアリ被害が発生している不動産をうまく売却するための最大のコツは「売却の仲介を依頼する不動産業者を探す際に、必ずシロアリ被害があることを正直に伝えておく」ということです。
シロアリ被害があっても「事実を隠さず前向きに」売却活動をしていくことが大切です。
その後の売却の流れは基本的に通常の不動産の売却と変わりませんが、以下のような点にも注意しておくと良いでしょう。
●不動産業者からどの売却方法がおすすめかアドバイスを得る
解体して売却するという方法を選んだ場合は、とりあえず売れるまでは建物を残しておき、買主に対しては「解体費用は売主が出す」ということをアピールするのも手です。
●あまりに不利な値引き交渉にはすぐ応じたりせず、相場より安いこと、修繕費用や解体費用を売主が負担していることなどを伝えて粘り強く交渉する
●しばらく売却活動をしてもどうしても売れない場合は、瑕疵物件を専門的に取り扱う業者に直接買取してもらうことも検討する
いずれにしてもシロアリ被害のある物件は問題のない物件よりも売主に不利な売却になってくるかと思いますので、それを念頭に置いたうえで前向きに進めていきましょう。